秋の宮城旅 報告その①

伊織智佳子

2014年10月19日 19:32


 今回の旅で案内をしてくれたSちゃん
 新天地の前に、出身地の仙台で再会となりました。
 震災直後、復興支援のために宮城県内各地を訪ねていた彼女。
 最初に連れて行ってくれたのは、名取市の閖上地区です。

 青い空、青い海、そして工事車両。

 津波で壊れた堤防の復旧工事が続いています。

 サーフィンの名所だそうですが、車を停める場所から海岸は見えません。

 閖上水門。

 青いプレートで示されているのが津波の到達高です。

 警備員のおじちゃんとお喋り。

 日焼けした笑顔が眩しかったなぁ!

 海岸から内陸に少し入った所にある日和山。標高6.3メートル。

 8.4メートルの津波にのまれ、山頂の富主姫神社が流失。
 残った松の木の横に、震災後お社が建立されました。
 同じように流失した湊神社の分霊も隣りに建てられています。

 『山が緑になってるー!』 と驚くSちゃん。
 草木の逞しさ、強さを改めて感じました。

 凜とした松の木が、ご神体のようです。

 日和山から見た街の様子。

 升目のようになった場所ひとつひとつが宅地。
 家があった場所。人が暮らしていた場所。

 近くには、津波と同じ高さのモニュメントが建てられています。


 1階部分が骨組みだけになった蒲鉾工場。
 今は鳥達の住処になっています。動物達も逞しい!

 震災後、早い時期に内陸で製造を再開。仙台駅前でも売っていました。
 蒲鉾屋さんは沢山ありますが、ここで出会ったのもご縁。
 迷わずお土産に選びました。佐々直の笹かま、美味しかったー!

 モニュメントの周辺を歩いていると、出会ったのが兵庫県から来たSさん。
 流されてしまった家の跡地に花を植える活動をしているそうです。

 この場所で暮らしていた女性の姿を割れた瓦などで形作り、
 女性の旦那さんにプレゼントするとのこと。写真を見ながらの作業です。
 『せっかくだから、メッセージを残していってよ!』 と言われ、
 Sちゃんと二人で1枚の青い破片に書かせて頂きました。

 モニュメントの近くには、トラックのたこ焼き屋さんもあります。

 それぞれが、それぞれの想いで。
 この場所に人の営みがあることが大切だなぁと思いました。

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